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ブラジル・サンパウロ生活情報ブログ

ブラジル・サンパウロで強盗被害に遭った話

ブラジル・サンパウロで強盗被害に遭った話

忘れもしない、2012年のある日のことです。サンパウロ市内で突然、強盗に遭い、一瞬にして所持品の全てを失ってしまいました。なぜ被害に遭ってしまったのか、状況を分析しながら振り返ってみます。

当時の状況

当時の状況

22時過ぎのヴィラ・マダレナを、私は友人約10人と一緒に、地下鉄駅に向かって歩いていました。その夜は雨が降っていて、全員が傘を差していました。

だんだん雨が強まってきたので、私は友人Fと二人、早く駅に着きたいと、友人グループを後ろに残して先に行くことにしました。傘を深く差したまま、Fと談笑しながらゆるやかなカーブを曲がっていた、その時です。

突然、銃を持った男に “Passa, passa!”(よこせ!)とまくしたてられ、バックパックを勢いよく剥ぎ取られたのです。

夜遅かったことに加え、傘を差していたため視界が悪く、向かって来ていた男に全く気がつきませんでした。男に気づくどころか、状況が全くのみ込めないまま、荷物を持ち去られてしまいました。本当に一瞬の出来事でした。

友人Fは慣れているのか、「あ~、またやられた!」と言って笑っていましたが、私は銃を見てしまったこと、荷物を勢いよく引っ張られて肩が痛むこと、初めて強盗被害に遭ってしまったショックとで、頭が真っ白でした。

しばらくして友人グループと合流し、みんなと会話するうちに少しずつ状況が理解できるようになりましたが、ショックと安堵とで、震えと涙が止まりませんでした。

反省点

  • 夜遅く出歩いてしまった
  • 周りに注意を払わなかった
  • 友人と一緒で警戒心が薄れていた
  • 不要な物を持ち歩いていた

一番の反省点は、ちょうどサンパウロに移住して3年が経った頃で、慣れてきて警戒心が薄れていたことです。自分の意識の甘さが、財布、携帯、iPod、和葡辞典、USBメモリなどを失う結果を招きました。

もちろん、運もあったと思いますが…(私たちの前にいた数人も同じ男に襲われたそうです。後ろにいた友人グループは無事でした)。

幸いした点

  • 男の顔を見なかった
  • 一瞬の犯行だったため、抵抗する暇もなかった
  • 家の鍵、身分証のコピー、バス・地下鉄カードをポケットに入れておいたため、帰宅することができた

命が無事だったこと、これに尽きます。
治安対策の記事にも書きましたが、普段から最低限のものはポケットに入れるようにしていたため、所持金ゼロでも帰宅することができました。

brazil-saopaulo-life.hatenablog.com

ショックが大きく、その日は眠ることができませんでしたが…。

被害に遭ってしまったら

被害届を提出する

被害届を提出する

翌日、家族に付き添ってもらい、管轄のPolícia Civil(文民警察)に被害届を提出しに行きました。

状況をかなり詳しく聞かれ、バックパックの中身も全て伝えましたが、こうした強盗被害の場合、盗まれた物やお金が返ってくることは極めてゼロに近いということでした(実際、6年経過した今でも何一つ戻ってきていません)。

また、財布の中に個人情報があったため、悪用されないか心配して聞いてみたのですが、こういう類いの強盗は、現金だけを抜き、それ以外は普通すぐ捨ててしまうということでした。

署内にいる間、窃盗犯や万引き犯が次々と現行犯で連行されてきて、「昼間から、すごいな…」と思ったことを覚えています。

その後、すぐに携帯電話番号の利用中止手続きをしました。

安全対策について再考する

防犯については「ブラジル・サンパウロの治安は悪い! すぐにできる安全対策まとめ」に詳しく書いてあります。

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何年経っても、あの日の夜のことは忘れられません。サンパウロ生活が長くなってきたからこそ、初心を忘れずに、毎日を快適に過ごしたいものです。